7/10/2013

しーまん

 僕には、カメラを向けたくなる人が三人いる。その一人が、友人である嶋田庸平、通称しーまんだ。しーまんとは共通の友人がいたこともあって、自然と近い存在になっていた。2~3年前から山師として、日々山へ入り林業に勤しんでいる。その一方で、彼はいつも太鼓を触っている。家に遊びに行くといろんな種類の太鼓が部屋に転がっていて、気付くとそのどれかを手に取って叩きはじめている。そんな彼の姿に、気付くと僕もカメラを手にしている感じ。そんなに毎回毎回彼の写真を撮り貯めている訳ではないけれど、プリントを整理していたら明らかに彼を撮ったものが多かった。彼に会ったことのある人はきっとあのまっすぐな気持ち、視線が印象に残るだろう。そして大きな手、その手のひらの分厚さ。近所の子どもにも好かれていて仲良しだという話を聞いたが、当然そうなるだろうと思う。
 不器用そうに見えるけれど、実は東京の有名芸術大学で建築を学び、その後また別の芸大の院に入って彫刻まで学んだしーまん。この頃は自分が山で伐って来た間伐材を使って、独特な家具作りも活発に行っているようだ。それに音楽の方も、だんだんミュージシャンたちとステージでライブをすることも増えてきているようで、そんな活き活きしている様子が耳に届くとなんとなく僕もうれしい。名古屋にいた頃のように頻繁には会えないけれど、ちゃんと繋がりつづけていることを感じられる大切な友人の一人だ。パートナーの緑ちゃんとは今年ついに籍を入れ、またひとつステップアップした感じ。そして、秋の初めに行われる予定の二人の結婚式、披露宴では、写真を撮ることになった。そういう依頼は自分の許容範囲外と思っていたけれど、僕の写真を気に入ってくれている二人だ。なにより僕のことをわかってくれている。その日も白黒フィルムでしか撮らない(撮れない)。カラーでいい感じの写真はきっと周りのみんなが頼まなくとも撮ってくれるだろうし。少なくとも彼ら二人には気に入ってもらえるような、他には無いものを作ってあげたい。なんて、ちょっとハードルを自ら上げてしまっているようだけど、僕自身も楽しみにしているのだ。しーまん、緑ちゃん、おめでとう。これからも末永くお幸せに。そして末永くよろしく。

Playing the djembe in the morning. 2012 Summer
Sea-man, Naoto and Hajime = "地球家族" 2010 Summer
Surf day with 地球家族 2010 Summer