10/22/2012

Thinking future, Living today

 今回の旅のだいたい半分の時間が過ぎた。三か月なんてあっという間だよとよく言われてきたし自分でもそうだろうなと思っていたけど、実際には今「まだあと半分もあるんだなあ」と思う。
 帰るのがすごく楽しみだ。それは「早く帰りたい!」というのともすこし違う。こうして毎日一人でぶらぶら時間を過ごしているとやっぱり自分のこと、特にこれからのことを考える。これからの旅のことというよりかは、帰ってからのことの方をよく考えている。帰ってから自分のやるべきこと、できそうなこと、やりたいこと。写真を早く現像、プリントしていきたいということ、その写真たちをどういう形で発表していこうかということ、そして私生活の色々も、全部含めていろんな想像をする。それがすごく楽しくて「早くそのイメージを現実にしていきたい」という意味で帰るのが楽しみなのだ。正直帰ってから決まっていることは何もない。強いて言えば、来月からオーストラリアに旅に出る兄から「いつ帰るかわからないからよければ車を使って」という連絡をもらったので(ザッツとちょうど車を探していたところだったのでナイスタイミング)、帰ったらきっとすぐに一回名古屋に行くということくらい。
 わくわくしながらこれからのイメージをどんどん膨らませていられる、それだけでも既に旅に出た意味を感じられるのだけど、そんなことの次にこみ上げてくるのは、「まだあと一か月半も旅ができるのか!」というよろこびだ。三か月という期間はちょうどよかったかもしれない。
 今までもそんなものだったけれど、サンフランシスコについてからは特に、ひたすらぶらぶら歩き回って写真を撮ってはコーヒーショップ(呼び方はカフェでも何でもいいのだけど、僕はコーヒーショップと言うのが好き)を巡ったりする日々だ。単調な日々のようにも思えるがそんなことを考えるのはナンセンスだということにして、とりあえず今のところ毎日歩き回っている。一日に一、二回のコーヒーブレイクと、金銭的な問題で一回にしておかないとと思いながら二回行ってしまうことも多い外食を楽しみに歩き回っているような感じ。けど、実際に毎日手応えのある写真が撮れているので、その意味では充実している。今までにこんな毎日手応えの感じられる写真が撮れる日々なんてなかったから、今はこのチャンスを存分に生かしていたい。自分は写真を撮る人でありたいと再確認するような日々でもある。
 それと、なんといってもこれからの一番の課題は、いかに外食を我慢するかということだ。今回の旅に向けてお金を貯めている間でも、食事に関しては節約することがなかなかできなかった。するつもりもあまりなかった。贅沢という見方もあるかもしれないけど、おいしいものを食べてハッピーになること、は大事にしていることのひとつだ。もちろん高級なものという意味ではなくて。こうして街を歩き回っているとおいしそうなお店を見掛けるし、おいしそうな匂いが漂ってくるし、その中で我慢をすることがなかなかできない。しかしさすがに本気で節約スイッチを入れないと後の日々が思いやられるので、旅の間だからな、とインスタント麺をいくつか買って帰って来た。ホステルの共同キッチンはやっぱり好きになれない。このホステルは結構たくさんの人がいるので特にそうだ。けど、ここでも一日に一、二回コーヒーを淹れるときだけは、なんとなく自分の空間を確保できるようなような気分。ミルで豆を挽いていると結構チラ見される。
 早く帰りたい気持ちと、まだまだ旅をつづけられるよろこびを同時に感じる旅の半ば。正直なところ、早く帰って早く頭の中に浮かんでいる事柄を実行していきたい気持ちが勝っている。けど、きっとこれから更にそのイメージが膨らんだり具体的なものになっていったりするだろう、とこれからの日々に高まる期待。そんな考えが繰り返される。
ザッツの頭に乗ることを覚えたネム。
この子たちに会いたい気持ちも大きい