6/02/2012

i'm just here.

 くもり。昼間は晴れのち小雨で雷も鳴った。前回、毛虫より怖いやつの存在を忘れていた。今日先輩が蜂に刺された。小さいアシナガバチだったからまだ平気そうだったけど。
 スケーターとは言えないけどスケボーが好き。サーファーだとも言えないけどサーフィンが好き。ヒッピーだなんてもっと言えないけど、彼らの生き方には興味があるし、実際多少の影響は受けてる。
 スケボーは小学校のころ親に買ってもらって、仲の良かった友だち4,5人とすこし遊んだ時期があった。大体家に帰ったらマウンテンバイクで遊びに繰り出していた僕らは、デッキを脇に抱えたりうまいことハンドルと一緒に掴んだりしてスケート出来るスポットに走った。僕の家は大きな坂の上にあって、まだスケートの危険性を知らなかった僕は坂道を、子どもにとっては相当立派なダウンヒルを滑り、経験者ならわかるであろう飛び降りるしか無い状況になった末に痛い傷を負ったこともあった。それからは近所の友だちの家の前の道路や、小学校の横の大きな公園の一角でスケートした。たまに大人の(小学生目線だから実際はもっと若かったかもしれない)お兄さんたちが来ていろんなトリックを練習していて、その人たちにオーリーまでは教えてもらった。そのあたりまではなんとなく覚えているのだけど、いつの間にか僕らはみんなスケートしなくなって、サッカーしたり野球したりTVゲームをしていた。その間わずか半年程度のことだったかもしれない。その後2年に1回くらいのペースでまたスケートしたい気になって、近所をプッシュでまわったり家の前でオーリーの練習をしたりしたけどやっぱり続かず、そんなことを繰り返して来たのだ。そして、僕のいろんな価値観が変わりはじめて来た19歳くらいの頃、それまで自分たちの目の前に、足下にあったただのスケートボーディングとは違う、様々なアーティストやスタイル、クリエイティブな文化を含んだスケボーを知って、一気に今までとは違う見方で興味が湧いてきた。
 サーフィンも19歳くらいの頃から同じような感じで興味が湧いてきた。それでもなかなか自分がやるきっかけをつくれずにいて、本気でやりたいと思うようになっていた21歳の夏、歩きとヒッチハイクで遊んでいた夏だったけど、おもしろいくらいに出会った人のほとんどがサーファーで、その中のひとりの友だちから板とウエットを貰えて、海に連れて行ってもらったりした。といってもその年も去年も海には数回行った程度で、今年はまだ行けてないし夏が来ても今の生活ではあまり行けそうにない。
 こう書いていると、なんだか中途半端で情けないなあとも思えてくる。スケーターともサーファーとも言えない。けどスケートカルチャー、サーフカルチャーにはとても興味があって影響を受けている。こんなに好きなのに実際には自分は大してその世界に足を踏み入れていないことへの負い目というか、かっこ良くないなあという思いは確かにある。けれど最近こういう考え方もするようになった。とりあえず今の時点で自分のバックグラウンドにあるものはどうしようもない事実で、だから自然に、これが自分ですと楽に胸を開いて歩けばいいんだというような。見栄を張らずにそんなに謙遜だってしない。そして僕はせめてひとつだけ、今の生業はどうであれ、自分は写真家であるということだけは目を見て言えるように生活していきたい。
 それと、自分はまだまだ若造であることを認めること。と同時に、若くても若いなりに哲学があるんだということも大切にしたい。