彼らの生活、自分の生活


 帰国してからこの一週間の間に名古屋へも帰ったし関東でも、何人もの友人たちに会い、そしてそこではやっぱり、"アメリカ旅行を終えて"というような話題になった。人と話をしながら、だんだん自分でも今の気持ちを確認できて来た気がしていて、会話は文章を書く作業にも似ていると思った。もちろん話しながら常に反応があるので、書くこと以上におもしろくて内容も濃く深くなっていった。そんなふうに友人たちと話をしながら、「楽になった」という言い方を頻繁にしていたことに気付いた。三か月のアメリカ旅行を終えてぼくは楽になったのだ。たしかに一言で感想を言うならこれが一番しっくりとくる。別に何かに不自由を感じていた訳ではないはずなのにこういう気分になっているのは、いろんなスタイルを見て来られた、ということに尽きると思う。自分が憧れていた地で、ということも大きいだろう。それぞれ自分が信じる好きなやり方でやっていけばいい、というありきたりな、今までも感じて来ていたそんなことを改めてより強く、何かよく分からない自信と共に感じている。霧がかかっている知らない道もぶらぶら歩いて行けるような、看板が無くてもその先のものを見るために進みつづけて行けるような。今はそんな気分。まあ、とにかくアメリカに行ってよかった。とそんな簡単な言葉で締めくくるが、それは同時に、なんだかんだ言うよりもこれから自分が作るものを見てもらうしかないなと思うから。
 友人たちとの会話の最後に「生活をつくっていく」という言い方もよく使った気がする。やっていきたいことは見えて来たから、それをやりつづけて行くための生活づくり。この週末のうちに部屋の模様替えをしようと思う。別にそれはただやりたいだけだけど。