GREEN KITCHEN


 ついに、やっと始まった暗室作業。相模原の田舎にアトリエとして借りた物件はキッチンがミドリ色だ。今ではもう最初に感じたような違和感はなく、暗い雰囲気になりがちな暗室の印象を緩和してくれているようにも感じられる。キッチンと言っても、ガスは繋げていないし、電気の湯沸かし器でコーヒーとお茶だけ淹れられるスペースなのだけど。とりあえずは居心地のいい部屋をつくった。オークションで安く買った三人掛けの大きなソファも運び込んで、寝ることだってできそうだ。
 最近何人かの先輩方(自分が興味のある世界でやっている、長年やってきた人という意味で)とお話する機会があった。何人か、というか今思い浮かべているのは二人だ。一人とはコーヒーを飲みながら、もう一人とはワインを飲みながら、自分の写真を見てもらったり、これからのことを話したりした。その二人が共通して言ってくれたのは、簡単に言うと「考え過ぎ」ということだった。「みんなそんなに考えずにやってるよ」というニュアンスでもあった。全部をそのまま「そうですね」と聞くつもりは無いけど、それはとても意味のある言葉で、またひとつ楽になった感じ。自分自身のやりたいことをやりたいように続けていく、ということをますますシンプルに考えるようになってきた。と書いてまた気付いてしまうのは「考えている」こと。まあ、人それぞれのスタイルがあるのだから......。