歩いても 歩いても

  昨晩、映画「歩いても 歩いても」をDVDで観た。もう何度観たかわからないくらい観てきた映画だ。個人的な理由はすこし思い付くが、昨晩の鑑賞が今までで一番心にしっくりと入ってきた。初めて見たのは専門学生の頃だったと思う。あの頃は時間はたっぷりとあったのにそんなに制作に夢中になるでもなく、映画館へよく通っていた。といってもこの映画はDVDのレンタルだったか。特に大きな感動があった訳ではなく、ただ静かに何かが残る。それは初めて観た時も今も変わらない。きっとこれからも同じだと思う。
 専門学生当時、実家で一緒に暮らしていたおばあちゃん、すゞ子さんを撮影して写真集を作り、それを卒業制作のひとつとした。(それにすこし触れた過去の日記) 昨晩映画を見終えたとき、僕はその写真集を思い出し、そしてそれを作ることができてよかった、ということを思っていた。「歩いても 歩いても」から、もうすこし言うと是枝監督の映画から受けた影響は大きくて、それが無ければその写真の撮り方や写真集の作り方は違ったものになっていたはずだ。更に、僕がそのおばあちゃんの写真を見返す時に一緒にゴンチチの音楽を流すことは、はっきり言って百パーセント映画に影響されている。それ以来僕はゴンチチが大好きになった。
 間もなく梅雨が明ける。僕は秋生まれで秋が好きだし、秋が一番好きと言いたい気持ちがどこかにあるが、やっぱり夏本番が来るとワクワクしてくる。どこへ行こう、何をして遊ぼう。その映画はそんな浮き足立つ気分は描いていないが、それでも僕はそこに見える「日本の夏」にも、同じようにどうしても惹かれてしまう。いつも適当に済ませてしまったり、行けるのに行かないことだってあるお墓参り。なかなかお盆に合わせて帰ったりするのは難しいが、せめて今度実家へ帰るときは、今までよりもすこし長めに時間をとって挨拶してみようと思う。
 
 おばあちゃんの写真をウェブサイトにもアップしました。よければ観てみてください。ゴンチチを流しながらぜひ。