11/19/2012

every good night

 この週末はまた灰色のポートランド、雨が降ったり止んだりを繰り返す。朝食を食べに行ったりマーケットへ買い物へ行ったりするくらい。二人があまり出掛けないから、同じように僕もほとんどこの週末は家にいる。彼らが働いている昼間はひとりでぶらぶらして、また夜ごはん前に合流してみんなでまったりする、平日はそんな感じ。気のせいだといいが、なんとなくお腹の表情がのっぺりしてきたかもしれない。ポートランドに来てからはアメリカ的な食生活、習慣の中にいる。ハンバーガーもピザもミートボールも好きだが、この生活が続くのはあんまり良いことじゃないなと感じる部分は、やっぱりある。彼らは朝と昼は外で食べているし毎日は料理しないが、夕飯をつくる時はマリーはすごく丁寧に料理をする。昨日はミートボールがごろごろ入ったトマトスープと、ピーカンパイも焼いてくれた。今日は今ちょうどチキンの何かと、今日もスイートポテトパイを焼いている。毎回本当に美味しいので今晩も楽しみだ。手伝いを必要とされないので、こうしてパソコンを触ったり、本を読んだりし、たまにいい匂いに誘われてキッチンを覗いたりして夕飯ができるのを待つ。子どもの頃の記憶がよみがえると言ったら大袈裟だが、なんともお客様的なポジションにすこし申し訳なさも感じる。けど彼らがこうして快く振る舞ってくれる優しさを美味しくありがたくいただく。食べ終わる頃にきっと今晩も近所の友人が来て、テレビを見たりゲームをして過ごすのだろう。もう今ぼくとマイクはビールの瓶とスナックの袋を開けてしまった。そういえばTANNER GOODSの工房では、夕方四時半ごろに一日の終わりのミーティングをするが、そのミーティングの時にもうビールの瓶を片手に話をしている人がいたのが印象的だった。工房の片隅にビールの自販機があった。
 ゆっくり書き(打ち)進めている間にやっぱり、そして予想以上に早く、同じアパートに暮らすカールが来た。カールとは本当に毎日会っている。ぼくのこの一週間の経験からすると、彼は僕らの夕飯ができる頃に自分も夕飯を食べに帰って行って、そして九時頃になったらまた来るだろう。